鬱の力 作:香山リカ 五木寛之

鬱の力 (幻冬舎新書)

鬱の力 (幻冬舎新書)

なんだか有名な2人の対談本。
気さくに書いている文体だけど、基本真面目。
基本、はてな厨臭い。ライフハッカー(笑)
文章は読みやすい。
悩んでいる事が辛い人、憂鬱な人におすすめ。
本物の鬱病に対する治療本ではない。
堅苦しい世間に風穴をあける本。



メッセージは「鬱はエネルギーが溜まっちゃってる状態だ」的な事。
おおいに勉強になるし同意できる。
で、最近の世間は、鬱を否定するのがイヤだ、と。間違っていると。
鬱は躍動したいけど出口がみつからず、発酵してしまっている状態だと捉えている。
つまり、実際は気力に溢れている人なんだよ、と。
うん、いいね。
「鬱は良くないから元気出せ」的な事は根本的に変。躁の思想である、と。
うんうん、いいね。
あと、日本の昔の文化では鬱は支持されていたよ、との事。
五木寛之の「昔は良かった」的な発言多い。
香山リカがあまりそこに反応してない所も面白い。


印象的な言葉は
 思慮深さといった美質まで含めて、全て鬱病と言わざるをえなくなっている